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2017-08-22

フランジ

フランジとは部材にたいしてはみ出すように出っ張った部分のこと。鉄道車両の車輪に脱輪防止のためについているあのでっぱりもフランジと呼ぶ。建材では例えばH鋼、垂直のビームに対して上下に水平に着いているのがフランジと呼ばれる部材。

そんな建設の専門用語を調べていると、面白いフランジを見つける。それはオランウータンの顔の縁の膨らみのこと。

オランウータンの群れの世界では喧嘩の強いオスは顔のまわりに膨らみ(フランジ)を発達させる。そのフランジを持ったオスが喧嘩に負けるとか死んだりすると、群れのなかでは次に強いオスがフランジを発達させるらしい。しかしおもしろいのは動物園などの飼育環境にあるオスは喧嘩の強さなどに関わらず皆フランジを持つらしい。

でもそれってフランジはその個体の主観で発達するってこと。つまりそれは自分こそが強い、リーダーであると思うとそれが身体的な特徴に発達するってことじゃないか。都市伝説的だがこの特徴は人間にも微かに残っているらしい。中年になると顔の周りが膨らむのはその名残だとかなんとか。

人間社会が複雑なのは、群れの中のリーダーは喧嘩の強さや体の大きさでは決まらないってこと。その上、建前上のリーダーと実際のリーダーとはかけ離れていることもしばしば。
そうなると、おやまの大将であるか群れのなかの真のリーダーであるかはフランジを持っているオスにはわからないことになる。

でももっと面白いことにフランジを持っているオランウータンも持ってないオランウータンも同じようにメスからモテるらしい。なんじゃそりゃ笑い

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